虫歯治療について
虫歯とは
人間の口の中には多くの細菌が存在しています。その数は120~350種類・1000億以上にものぼるとされています。
その中で、う蝕(虫歯)の主な原因となっているのが「ミュータンスレンサ球菌」と呼ばれる細菌です。
ミュータンスレンサ球菌は、食物に含まれる糖分からプラーク(歯垢)をつくりだし、歯に付着して増殖を始めます。やがてプラークの中で毒素(酸)が生成され、その毒素によって歯が次第に溶けていきます。
これが虫歯のはじまりなのです。
C1〜C4
それぞれの治療の流れ
C1
歯の表面のエナメル質が溶け始めた状態の虫歯です。
まだ痛みなどの自覚症状がないことから、気づかず放っておきがちになりますが、早期発見と早期治療を行なうことで将来的に歯を長く保つことにつながります。
治療内容
虫歯の部分だけを取り除き、合成樹脂(レジン)を充填します。
治療時の痛みや不安にも十分に配慮をしながら進めていきます。
C2
細菌感染がエナメル質の内側の象牙質にまで達した虫歯です。
象牙質はエナメル質より軟らかい組織であるため、症状の進行はより速くなります。
治療内容
C1と同様に感染源を除去してレジンを充填します。
範囲が大きい場合は感染源を除去してから歯型を取り、金属やセラミックの詰め物(インレー)を作製して修復します。
C3
細菌感染が象牙質の内側の歯髄(歯の内部の神経)にまで達した状態の虫歯です。
歯髄に細菌が進入し、ズキズキと激痛を伴う場合があり
ます。
治療内容
歯髄の炎症が重度にまで達している場合には、根管治療(歯の根の治療)が必要となります。歯髄組織を除去し、根管内を消毒後にシーリング材を充填します。
歯の神経が死んでしまった歯は脆くなるため、クラウンなど被せ物をして補います。
C4
細菌感染が象牙質の内側の歯髄(歯の内部の神経)にまで達した状態の虫歯です。
歯髄に細菌が進入し、ズキズキと激痛を伴う場合があり
ます。
歯冠が溶けて根の部分のみが残っている状態の虫歯
です。
治療内容
C3と同様に根管治療をして被せ物をするか、やむを得ない場合は歯根部を抜歯してブリッジ・入れ歯・インプラントなどの方法で歯の機能を補う治療を施します。